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【板橋区】災害時の「助けられ方」と「助け方」の新しい仕組み

2025年12月11日
 
 

青森の地震を受けて、改めて考える備えのこと

12月8日の夜遅く、青森県東方沖で大きな地震がありました。今も余震が続いていて、ニュースを見るたびに胸が痛みます。
振り返れば、令和6年1月の能登半島地震。あの映像は今も目に焼き付いています。そして毎年のように耳にする線状降水帯という言葉。台風の規模も、雨の降り方も、どこか「今までと違う」と感じている方は多いのではないでしょうか。
板橋区でも、もし首都直下地震が来たら。荒川が氾濫したら。そう考えると、やはり備えを整えておかなければなりません。
そこで今、区では令和2年に作った「災害時受援計画」を見直して、新しく「板橋区災害時受援応援計画」として作り直しているところです。
ポイントは、新しい物流拠点であるMFLPが災害時配送ステーションとして加わったこと。そしてもう一つは受援だけじゃなく、応援も入ったことです。
 

避難所に物資が届くまでの最後の一歩を強くする

計画の改定内容で、私たち区民にとっての生活に一番近い話といえば、やはり物資のことだと思います。
国から食料も水も毛布も、プッシュ型視点として配送されてくる。でも問題は、それをどうやって円滑に受け入れて、避難所まで届けるかがとても難しい課題です。過去の被災自治体を報じるニュースでは、物資を運ぶトラックが来ても、段ボールが山積みされただけという光景をよく目にしました。届いてから、そこから先がとても大変なんだろうと想像します。
今回、板橋区は舟渡4丁目にできたMFLPの協力で、施設内に「災害時配送ステーション」という拠点を新しく作りました。ここが物資の受け入れの第一次的な地点になります。国などから届いた支援物資をいったん集めて、そこから区内の避難所にスムーズに配る。小豆沢体育館や上板橋体育館も拠点として使いながら、物資が滞らないようにする仕組みです。
 

 
 
実はこうした届ける部分の取り組みについては、あまり目立たず、見過ごされがちでした。ですが、避難所で「物資が来ない」となったら、それはもう大問題です。だからこそ、今回の計画の改定・強化は本当に大切だと思っています。
 

地震だけじゃない。風水害も、火山灰も

今回の計画では、想定する災害の幅が広がりました。
これまでは首都直下地震のみでしたが、これからは大規模な風水害や、富士山が噴火して灰が降ってきた場合の対応も含めて考えていきます。特に風水害は、毎年のように全国のどこかで起きていますし、荒川を抱える板橋区でも現実的に考えなければいけない災害です。
それから、もうひとつ大きな視点が応援体制の追加です。
これまでは、板橋区が被災したときに他の自治体や国から助けてもらう場合の話が中心でした。ただ今度は逆に、他の自治体が困っているときに板橋区から職員を派遣したり、物資を送ったりする手順もきちんと決めておこうということになりました。
能登半島地震のときも、全国からたくさんの自治体職員が応援に入りましたよね。あのような支え合いを、事前にちゃんと計画しておく。それが今回の改定のポイントのひとつです。
さらに、警察や消防、自衛隊はもちろん、DMAT(災害派遣医療チーム)やTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)といった専門チームをどう受け入れて、どう連携するかも整理されます。災害のときは、いろんな組織が一気に動くので、あらかじめ役割分担を決めておくことがとても重要だと思います。
 

計画を作って終わりにしない

この新しい計画は、令和8年3月に正式に決まる予定です。ただ、私が一番気にしているのは、計画を作った「後」です。立派な計画書を作っても、実際に災害が起きたときに動けなければ意味がありません。区では「Ready(準備段階)」と「Go(実行段階)」という考え方を大事にしていて、この計画をもとに、各部署が具体的な行動マニュアルを作る予定です(令和8年度)。職員の訓練も行うとのことです。
どのように計画が、実行的になっていくのかをしっかり見ていきたいと思っています。そして、計画が時代に応じて、常にアップデートされておくことも必要で、現場で本当に使えるものになっているか、常に確かめていきたいと考えています。
 

最後に、自分事として考える

災害への備えは、行政である区がどれだけ頑張っても、それだけでは完成しません。私たち一人ひとりが、自分の家で何を備えておくか、避難場所はどこか、家族とどう連絡を取るか。こうした自分のReadyがあって初めて、区の計画も活きてくるんだと思います。
引き続き、区民の皆さんが安心して暮らせるまちづくりのために取り組みをしていきます。
 

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〜小さなことの積み重ねが必ず大きな成果に繋がる
板橋区議会議員 田中やすのり
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板橋区議会議員田中やすのり_記事:【板橋区】災害時の「助けられ方」と「助け方」の新しい仕組み20251211

 田中やすのりについて

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【田中やすのりプロフィール】赤塚二中、成増小、成増すみれ幼稚園を経て、早稲田大学商学部を卒業。大手広告会社勤務を経て、2007年に初当選し、連続4期当選を果たし……

【何故、区議会議員に?】広告会社の業務を通じて、世の中のためになる公共的な広告コミュニケーションへの欲求を抱くようになった。より直接的に世の中を変えることができる政治……

【板橋区の未来を語る!】板橋が抱える三つの緊急課題とは?急増している児童虐待、行方不明のままとなっている認知症高齢者、ゼロにはまだ遠い待機児童の3つが喫緊の課題……(2019.3執筆)

【板橋わくわくマップ2023を作成】赤塚や成増地域を中心に、これをしたい、あれをしたいといった政策を散りばめました。板橋を、そしてそれぞれの地域をわくわくするものにしていきたい……

【生活保護不正受給撲滅プロジェクト】生活保護の不正受給・不適切受給は絶対に見逃しません。収入を隠したり、働けるのに働かない不正受給や不適切な受給を追及しています……
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