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【板橋区】令和2年度の決算を認定、コロナをどう乗り切ったのか

2021年11月11日
  
板橋区議会議員の田中やすのりです。
 
令和 2年度の板橋区一般会計は、新型コロナウイルス感染症への対応をはじめとする喫緊の課題に即応するために、 8回にわたる補正予算が編成されました。 8回合計の補正金額は、 765億円にも上り、例年とは大きく異なる行財政運営となりました。中でも、特別定額給付金事業は 570億円を超える規模で実施がなされました。こうしたことから、一般会計の財政規模も歳入総額が 2,965億円、歳出総額が 2,869億円と過去最大となりました。
ただ一方で、いたばし花火大会などの大きな事業や人生の節目を祝う成人式なども中止を余儀なくされ、予算としては減額されるものも多くありました。
 
〇地方公共団体の貯金とともいわれる財政調整基金は 125億円を積み立て、 269億円の残高へ
 

 
年度間の財源の変動に備えて積み立てる地方公共団体の貯金ともいわれるのが、財政調整基金です。
令和 2年度においては、年度中に 907,900万円を取り崩し予算として活用しつつも、最終補正では 125億円 2,800万円を積み立てることができました。
令和 2年度末の残高は 2692,300万円へとなりました。一定の積み立てを行うことで、今後の新型コロナが区財政に与える影響が不透明なことや将来の財政支出が膨らむことへの備えをしたとも考えることができます。
 
〇令和 2年度に新型コロナ対策として何を行ったのか
 

 
1.検査・医療体制について
新型コロナウイルス感染症の検査体制を整備するために、旧高島第七小学校に PCRセンターを開設。また、 PCR検査実施医療機関には支援金の交付などを行い、感染症患者の早期発見や感染拡大の防止に努める。
感染症対応病床の確保も課題でしたが、区内 12の医療機関に設備整備支援金を交付し、 125床の病床を確保し、感染患者の受け入れ体制を整備。
また、先進的な取り組みとして、夜間・休日の電話相談・救急往診体制を整備するなど、病床逼迫による入院待機者や自宅療養者の症状変化などへの対応を行う。
 
2.ワクチン接種について
令和 2年度と 3年度の 2か年にわたる事業として、繰越明許予算を編成し、令和 2年度においては接種体制の構築、接種会場の整備、区民向けの周知などのワクチン接種に向けての準備を実施。
 
3.生活支援について
一部の混乱も見られましたが、全庁の力を挙げて 570億円規模の特別定額給付金を希望する全区民に支給する。
また、国のひとり親を中心とする子育て世帯への給付金支給に加えて、区の独自の児童育成手当臨時給付金や特別定額給付金の対象とならなかった新生児への臨時特別給金を支給。住民税非課税世帯などの低所得者等へは、臨時福祉商品券の給付も行い、コロナ渦の影響を受けている子育て世帯や低所得世帯への生活支援を行う。
 
4.産業支援について
緊急事態宣言で経済的な打撃を受けた区内小規模事業者に対して、小規模事業者緊急家賃助成事業を実施し、東京都の要請により営業時間短縮を実施した飲食店などへは営業時間短縮感染拡大防止協力金を支給。
その他に、キャッシュレス決済ポイント還元事業を実施し、感染予防とキャッシュレス決済の普及にも努める。
 
5.教育活動支援について
最初の緊急事態宣言の発出による小中学校の休校措置に伴い、高校受験を控える区立中学校 3年生にタブレット端末と Wifiモバイルルーターを貸与し、家庭学習を支援。
就学援助受給世帯に対しては、学校臨時休業中の昼食代の補助など在宅学習の支援も実施する。
 
〇生活や産業支援として行う施策はためらわずに積極的に
 

 
当初予算額に対する決算額をみると、執行率が低いものも散見されたが、その実施にあたっては試行錯誤的にならざるを得なかったと考えられます。何が適切な支援なのか、 100%の答えを出せないのがコロナ対策。
まずは事業に試行的だとしても早く着手し、問題点が分かれば、早く改良してブラッシュアップしていく姿勢が求められます。こうした進め方は ITでのアジャイル的な発想に似ているかもしえません。
新型コロナ対策については、アジャイル的な対応が求められていると感じており、区の取り組みは評価に値するのではないでしょうか。
今後も引き続き、前向きな姿勢での施策を打ってほしいと願っています。
 

板橋区議会議員田中やすのり_記事:【板橋区】令和2年度の決算を認定、コロナをどう乗り切ったのか20211111

 田中やすのりについて

About 
【田中やすのりプロフィール】赤塚二中、成増小、成増すみれ幼稚園を経て、早稲田大学商学部を卒業。大手広告会社勤務を経て、2007年に初当選し、連続4期当選を果たし……

【何故、区議会議員に?】広告会社の業務を通じて、世の中のためになる公共的な広告コミュニケーションへの欲求を抱くようになった。より直接的に世の中を変えることができる政治……

【板橋区の未来を語る!】板橋が抱える三つの緊急課題とは?急増している児童虐待、行方不明のままとなっている認知症高齢者、ゼロにはまだ遠い待機児童の3つが喫緊の課題……(2019.3執筆)

【板橋わくわくマップ2023を作成】赤塚や成増地域を中心に、これをしたい、あれをしたいといった政策を散りばめました。板橋を、そしてそれぞれの地域をわくわくするものにしていきたい……

【生活保護不正受給撲滅プロジェクト】生活保護の不正受給・不適切受給は絶対に見逃しません。収入を隠したり、働けるのに働かない不正受給や不適切な受給を追及しています……